Column Detail ダイエット中の水分摂取はどれくらい必要?量、種類、正しい飲み方を医師が解説

ダイエット中の水分摂取はどれくらい必要?量、種類、正しい飲み方を医師が解説

2025.12.18

― 正しく飲んで、痩せやすい体へ ―
ダイエット中、「水をたくさん飲んだほうがいい」と聞いたことはあっても、
「どれくらい?」「何を?」「どう飲むのが正解?」と迷う方は多いのではないでしょうか。
水分摂取は、体重管理だけでなく、代謝・むくみ・便通・体調全体に深く関わります。
今回は、医療ダイエットの視点から、ダイエット中の正しい水分摂取について解説します。

ダイエット中に「水分摂取」が重要な理由

私たちの体の約60%は水分でできています。
水分が不足すると、血流が悪くなり、代謝や脂肪燃焼効率が低下します。
また、水分不足は、

  • 老廃物の排出低下
  • 便秘
  • むくみ
  • 疲れやすさ

につながり、「痩せにくい体」の原因になります。
ダイエット中こそ、しっかりと水分をとり、代謝がスムーズに働く状態を保つことが大切です。

ダイエット中に必要な水分量の目安

一般的に、ダイエット中の水分摂取量の目安は 1日1.5〜2.0リットル程度 とされています。
ただし、

  • 体格
  • 運動量
  • 発汗量

によって必要量は前後します。
「一度にたくさん飲む」のではなく、こまめに分けて飲むことがポイントです。
尿の色が薄い黄色を保てていれば、適切に水分が取れている目安になります。

ダイエット中におすすめの水の種類

基本は「糖分やカフェインを含まない水」が最適です。

■ 軟水と硬水の違い

水には「軟水」と「硬水」があります。違いはミネラル(カルシウム・マグネシウム)の含有量です。

  • 軟水
     日本の水道水や国産ミネラルウォーターに多い
     ・口当たりがやさしい
     ・胃腸への刺激が少ない
     ・むくみやすい方、胃腸が弱い方におすすめ
  • 硬水
     海外のミネラルウォーターに多い
     ・マグネシウムが多く、便通を促す作用
     ・飲み慣れていないとお腹がゆるくなることも

ダイエット中は食事量が減ることも多く、胃や腸への刺激が少なく体への影響が穏やかなため、基本的には「軟水」がおすすめです。
便秘が強い方は、少量から硬水を取り入れるのも一つの方法ですが、体調を見ながら調整しましょう。

■ その他おすすめ

  • 白湯(内臓を温め、血流改善)
  • 無糖炭酸水(食欲抑制の補助として)

利尿作用のあるコーヒーやお茶は、水分補給の代わりにはなりにくいため注意が必要です。

痩せやすくなる水の飲み方・タイミング

水分は「いつ・どう飲むか」も重要です。

  • 起床後:コップ1杯(寝ている間の脱水補正)
  • 食事前:少量(食べ過ぎ防止)
  • 運動前後:こまめに
  • 入浴前後:発汗による水分不足を防ぐ

一気飲みは体に負担がかかるため、少量ずつ回数を分けて飲むのが理想です。

むくみ・冷え・便秘と水分の関係

「むくむから水を控えている」という方もいますが、これは逆効果です。
水分不足になると、体は水を溜め込もうとし、かえってむくみやすくなります。
十分な水分摂取は、

  • 余分な水分の排出
  • 血流改善
  • 腸の動きのサポート

につながり、むくみ・冷え・便秘の改善にも役立ちます。

医療ダイエット中の水分摂取の考え方

医療ダイエットでは、食欲や血糖値をコントロールする治療を行うことがあります。
その際、水分摂取は

  • 脱水予防
  • 体調管理
  • 便秘・倦怠感の予防

という点でも重要です。
自己流で極端に水分を制限するのではなく、
体の状態に合わせた水分管理を行うことが、安全で継続できるダイエットにつながります。

まとめ

水分摂取は、「ただ飲めばいい」のではなく、量・種類・飲み方が大切です
正しく水を取り入れることで、体は軽くなり、代謝が整い、ダイエットの効率も高まります。無理のない方法で、健康的な体づくりを続けていきましょう。

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