むくみ、そのままにしていませんか?痩せにくさの意外な原因かも
2025.08.21
年齢を重ねるごとに、「夕方になると足がパンパン」「顔が重たく見える」「ダイエットしてもスッキリ感が出ない」と感じていませんか?
それ、もしかすると「むくみ」が関係しているかもしれません。見た目だけでなく、痩せにくさや体調不良にもつながる「むくみ」について、医療の視点から解説します。
目次
そもそも「むくみ」って何?
「むくみ」は、体内の水分バランスが崩れ、血管やリンパ管の外に余分な水分がしみ出して皮下にたまる状態です。
特に下半身や顔まわりなど、重力の影響を受けやすい部位に起こりやすく、40代以降は代謝やホルモンバランスの変化によってむくみやすくなります。
どうしてむくむの?その原因いろいろ
女性に多いむくみの原因は、以下のようにさまざまです。
- 長時間のデスクワークや立ち仕事:血流やリンパの流れが滞ります。
- 塩分・糖分の多い食事 :体に水分をため込みやすくなります。
- 女性ホルモンの影響 :生理前や更年期のホルモン変化でむくみやすくなります。
- 冷え :血行不良によって、余分な水分や老廃物の排出が滞ります。
むくみと「太りやすさ」の関係
「むくみ」と「脂肪」は別物ですが、むくみが慢性化すると代謝が落ち、脂肪がつきやすくなることも。
さらに、むくんでいることで体が実際よりも太く見えたり、たるみやすくなったりします。
体内の循環を良くして、むくみを取り除くことは痩せやすい体づくりにも直結します。
自分でできる!むくみセルフチェック
あなたの体は、実はむくんでいませんか?以下のチェックをしてみましょう。
- 朝と夜で1kg以上体重が違う
- 靴下の跡がくっきり残る
- 指で押すと跡が戻りにくい
- 夕方になると靴がきつく感じる
- 足がだるい・重いと感じる
当てはまるものが多いほど、「むくみやすい体質」かもしれません。
むくみに効果的な生活習慣と食事のポイント
40代以降からは「出す力(排出力)」を意識した生活がカギになります。
生活習慣のポイント
- こまめに姿勢を変える/足首を動かす
- 湯船にゆっくり浸かる
- 就寝時に足を少し高くする
食事のポイント
- カリウムを含む食材(バナナ、ほうれん草、アボカドなど)を意識的に摂る
- 塩分・加工食品を控える
- 水分はしっかり摂る(冷たい水より常温〜白湯がおすすめ)
医療の力でむくみにアプローチするには?
むくみが慢性的に続く場合、市販の対処法だけでは十分に改善できないこともあります。そんなときは、医療機関での内服治療が一つの選択肢となります。体内の水分代謝を整える作用を持つ内服薬を使用することで、むくみの改善を目指すことができます。特に以下のような方には効果的です。
- 塩分やアルコール摂取の翌日、顔がむくむ
- 月経前後にむくみやすい
- 運動や食事に気をつけても改善しない
使われることがある薬には以下のような種類があります:
- 漢方薬
体質を整えつつ、余分な水分の排出を促します。 - 軽度の利尿薬(医師の管理下で)
腎機能に問題がない方に限り、過剰な水分を一時的に排出。 - ビタミンB群やカリウム補給
利尿とバランス調整を助ける栄養サポート。
症状や体質によって処方内容は異なりますので、まずは医師が問診で原因を探るところから始まります。むくみの原因が「脂肪」なのか「水分」なのかの見極めが、治療効果を高める鍵となります。
無理なダイエットよりも、「流れを整える」ことが、健康的な痩身の第一歩です。
最後に
むくみは、「体の声」のひとつです。放っておかずに、少し意識することで見た目も体調も変わります。
年齢を重ねてもスッキリとした毎日を過ごすために、今の自分の体に向き合ってみませんか?